拡大新生児スクリーニング検査の項目変更について
元気に生まれた赤ちゃんでも、生まれつき隠れた病気を抱えていることがあります。
こうした病気を、重い症状が現れる前に見つけるのが新生児マススクリーニング検査(先天性代謝異常検査)です。
この検査で病気が発見された赤ちゃんは、専門の医師のもとで適切な治療を受けています。
日本では、全ての赤ちゃんに公費で実施され、23疾患を対象として検査が行われていました。
赤川クリニックでも、出産退院時に全ての赤ちゃんを対象に、この検査を行なっています。
加えて、近年、さらに検査法や治療法が確立された病気が増えたことから、“拡大新生児スクリーニング検査”として、新たに追加の検査が可能となりました。
拡大新生児スクリーニング検査で発見される病気は稀な疾患であることから、一般的な血液検査等では発見することが困難であり、治療に結びついても手遅れとなる場合があります。
そのため、拡大新生児スクリーニング検査で新生児期に発見することが最も重要となります。
新生児マススクリーニング検査は公費で実施されるため無料ですが、拡大新生児スクリーニング検査は有料の検査となります。
令和7年3月から、拡大新生児スクリーニング検査の対象だった疾患のうち、ライソゾーム病(ムコ多糖症I型、ムコ多糖症II型、ポンペ病)が新生児マススクリーニング検査の対象疾患に追加され、公費で実施されることになりました。
そのため、拡大新生児スクリーニング検査の対象疾患は、ライソゾーム病の一種であるファブリー病のみとなりました。ファブリー病は男の子も女の子も発症しますが、特に男の子の方が症状が重くなりやすいため、早期発見がとても大切です。
しかし、技術的な問題により、女の子はこの検査では見つけることが難しいため、男の子のみが対象の検査となります。
新生児マススクリーニング検査と同時に、ぜひこの検査をお受けください。
【拡大新生児スクリーニング検査費用】
6,600円
【検査の流れ】
1.産後のオリエンテーションの際に、新生児マススクリーニング検査のみか、拡大新生児スクリーニング検査も希望するかを確認します。
2.退院日に、赤ちゃんのかかとから採血を実施します。
3.1ヶ月健診時に結果をご説明します。